出世欲が強い人は害悪
「○○課長は出世のことばっかり考えてるからなぁ」
学生時代、ドラマなどで上記のセリフを何度も聞いたことがあります。
その時は特に何も気にせず聞き流していたのですが、
社会人となった今、出世欲が強い人間の害悪さを痛感する毎日を送っています。
私は出世欲が強い人間が、心の底から大嫌いです。
このようなことを言うと、いわゆる「頑張って毎日仕事している人を馬鹿にし、斜に構えた人間」のように思われるかもしれませんが、むしろ私は向上心がかなりある方です。
学生時代、部活動では真っ黒に日焼けしながら、先輩や後輩と全国大会に向けて一生懸命練習し、
受験では1年間の浪人生活を経験し、予備校で出会った友達と励ましあいながら、みんなで志望校合格を目指すなど、
運動、勉強、バイトなど様々なことに対し、自分一人でも、みんなで協力する場合でも、高みを目指して良い結果を出そうと人並み以上に頑張ってきました。
ですが、出世については別です。
全く魅力を感じませんし、心の底から軽蔑しています。
なぜなら、上記で上げたものとは全くの『別物』だからです。
茶番でくだらなく、そして何よりも他の人に迷惑をかけるのが殆ど。
今回は、なぜ出世がくだらないのかを書きなぐっていきます。
出世欲が強い上司に迫害された実体験
少し前にも、会社で『出世欲が強い人間』のせいで多大な迷惑をかけられたので、その時の実体験をお話しします。
私は大手IT企業に勤めているのですが、部署の全体会議の際、別プロジェクトの係長が以下のような提案を課長に対してしました。
「若手社員の社会人スキルを向上させるためにも、週に1度若手社員が集まり『NDミーティング』を新たに行うようにした方がいいと思います。」
NDミーティングなんて聞くと、ちょっとカッコいい感じに聞こえますが、
コレ、略さずに書くと『なぜどうしてミーティング』です。
一目でわかる、絵にかいたような茶番でクソみたいな提案です。
そして、このクソみたいな提案のせいで、私達若手社員は週に1度会議室に集まって1時間のミーティングを開くこととなり、そのミーティングのための資料作りを業務の合間や就業時間後で行う必要になったのです。
しかもミーティングを行った後のフィードバック資料までしっかりと書かされる始末。
まあ、このフィードバックこそ、クソみたいな提案をした係長の真の目的なんでけどね。
このフィードバックを課長に提出し、「私の提案した『NDミーティング』によって、これだけの充実した結果が得られました。」という報告をすることに最大の意味があるんですから。
ここでポイントなのが、「この事で得をするのは誰か」ということです。
一番苦労して、大変な思いをしている私たちはロクに評価されません。
100点満点で換算するとせいぜい2～3点ぐらいです。
ですが、この提案をした係長は70～80点ぐらい評価を得ています。
要するに、何でもいいから提案して、「私はこんなに考えて行動しています、マネジメントしています。」ということをアピールした人が評価されるわけです。
なので、ロクにマネジメントもできない人間が、自分の評価をどうにかして上げる為に、思い付きで適当なことをポンポン提案します。
実際にそれをやらなくてはいけない人達のことは一切考えず、あとは全て丸投げです。
そして、私たちが忙しい業務の合間を縫って作成・実施した発表用資料やフィードバック内容を、軽々しくサラッともらって上司に提出するだけ。
自分は超楽でありながら、評価という見返りはたっぷり。
これのどこが『マネジメントスキル』なのでしょうか？
異常な自己顕示欲
『出世欲が強い人間』が嫌いな理由がもう一点あります。
それは異常な自己顕示欲です。
基本的に出世欲が強い人というのは、異常なぐらい目立ちたがりです。
社内での評価をやたら気にします。
そして、その理由というのが、
・偉ぶりたい、威張りたい
・自分の地位に酔いしれたい
・周りから下手に出られたい、ペコペコされるのが気もちよくてたまらない
といったものになります。出世欲が強い上司達と接していると上記の気持ちが透けて見えます。
だから、こういう上司に媚びへつらう人間の方が出世できるのです。
※ちなみに、私もこのような上司には媚びへつらっていました(笑)。
というのも、この上司達の機嫌を損ねると当然評価を下げられ、賞与などに影響が出るかもしれないので、媚びへつらうしかないのです。こうやって会社の人間関係は歪んでいきます。
スポーツや勉強で成果を上げようとすることも、周りから褒められたいという要素はありますが、
基本的には「大きな目標を達成したい、成し遂げたい」という健全なものです。
そして、その目標の為に『自分自身の力で』努力します。
「威張りたい、周りからペコペコされたい」という歪んだ自己顕示欲の為に、
自分ではなく、弱い立場の部下を使い、他人の努力で自分の評価を上げようという腐った考えとは違うのです。
社会人は悪い意味でも自由。
受験やスポーツの世界では、ある程度公正公平な評価が下されます。
毎日仲間と練習に励んだ選手たちは、当然大会で良い成績を残せます。
苦手な教科からも逃げずに克服し、毎日しっかり勉強した受験生が上のレベルの学校に合格できます。
正しいルールにのっとり、自らが努力することで評価が下されるのです。
逆に、努力もしない、間違ったことをする人間は問答無用ではじかれます。
こんなの至極当然のことですよ。
しかし、社会人は違います。
不真面目でロクな努力もせず、他人をいいように利用し蹴落とすような卑怯で最低な人間ほど評価を得ます。
さっきの係長の件もそうです。
ロクにマネジメント出来ないので、本来だったら良い評価を受けられないのが正しいはずなのに、
なんとかして成果を上げようとし、無理矢理くだらない茶番を提案して、
結果、他の人達に多く迷惑をかけながら、自分の評価を上げるのです。
狂ってますよ、完全に。
こんな社会絶対に間違ってます。
だから私は出世欲に取りつかれた人間が嫌いなのです。
